研究事業
研究の概要
化学センサーを、分子設計からその評価、デバイス化までを統合的にカバーして開発する。「環境診断」と「医療診断」をキーワードに、有機分子、電気化学、分子生物学、情報工学、ナノテクノロジー、環境工学などの幅広い分野を融合させ、社会にとっての実用性・有用性を基本とした研究姿勢を維持している。
| 現在の研究内容 | 今後の方向性/目指すもの | 企業・社会との接点 | |
テーマ |
具体的内容 |
||
| 環境センシングデバイス | 環境物質のモニタリング、計測 ・シックハウス症候群原因物質センサー ・多成分対応水質分析センサー ・ハウスダストセンサー ・ガスセンサー |
社会ニーズに応えるセンサー開発の為に必要な各種研究、開発 ・ 蓄光蛍光分子 ・ 窒素酸化物やアルデヒド類のプローブ ・ 選択的重金属質量分析プローブ ・ pHセンシングデバイス など幅広く検討中 |
複数成分同時センシングのためのツールや計測・定量化装置などの製品化事例も多数ある |
| 生体内の物質センシング | 生体内部の画像化、細胞内の物質動態計測 ・ 細胞内マグネシウムプローブ ・ MRIプローブ ・ 神経伝達物質プローブ ・ DNA濃度プローブ ・ SECM/NSOM/AFMなどのイメージングデバイス |
機器メーカー、分子生物学研究者、との連携など多数ある | |
| バイオ・医療センシング | 簡便・迅速な医療現場センシング、及びバイオセンシング ・ 救急医療用測定チップ ・ 免疫測定プローブ ・ 味覚センサー |
医学部、企業、他の研究機関、情報工学研究者、などとの連携多数 | |
◆キーワード
分析化学/化学物質センシング/バイオセンサー/ケミカルセンサー/分子プローブ/医療計測/環境計測/機能色素
研究内容の解説
センシング機能分子を基盤とした化学センサーデバイスをつくりだす研究である。社会ニーズが求める測定物質を探り出し、その測定機能を有する分子を設計し、機能評価をし、最終的には実用デバイスにまで作り上げる。キーワードは「環境診断」と「医療診断」である。
有機化学にとどまらず、電気化学、分子生物学、情報工学、ナノテクノロジー、さらには環境工学などにもまたがる分野融合型の研究体制を背景として、
▽センシング原理としての多様性
特定物質への反応で視覚的センシングを可能とする色素分子・化学発光反応の応用、高感度・定量的・経済的センシングが可能な電気化学の応用、など
▽複数成分計測や携帯性、イメージング機能などを実現するデバイスやツールの開発
▽ニューラルネットワークによる複雑なセンシングデータの処理分析手法
などの組み合わせにより、測定物質、手法共に多様な実用デバイスの開発に取り組む。
今後は、蓄光もする蛍光分子、窒素酸化物やアルデヒド類のプローブ、一価/二価重金属の選択的質量分析プローブ、環境向けpHセンシングデバイス、など、さらに多様な開発を進めている。
(1) 環境センシングデバイス
各種環境物質のモニタリングや測定を対象とする。蛍光プローブを利用したデバイスが現在のところ中心となっている。簡易計測のためのツール化(センシング用テープなど)も積極的に行っており、複数成分の同時センシングのためのツールや計測・定量化装置などの開発・特許化事例も多い。
<センサー事例>
・シックハウス症候群原因物質センサー(ホルムアルデヒドやトルエンなどの揮発性有機化合物)
・ 多成分対応の水質分析センサー(Hg2+、Cd2+、Pb2+等の重金属イオン)
・ ハウスダストのダニ抗原センサー
・ ガスセンサー(NOx、NO)、 など
(2) 生体内の物質センシング
生体内部の画像化、細胞内の物質動態計測を目的として、測定物質に対応する各種プローブ分子の設計・合成にとどまらず、走査型電気化学・近接場光学・原子力間顕微鏡(SECM/NSOM/AFM)への応用や近赤外蛍光色素開発など、バイオイメージングツールの開発まで行っている。分子生物学研究者、機器メーカーなどとの連携を行っている。
<センサー事例>
・細胞内マグネシウム選択性蛍光プローブ
・MRIプローブ(グルコース)
・神経伝達物質プローブ(Ca2+)
・DNA濃度プローブ(Mg2+)
・微細化プローブを用いたマルチモード走査型顕微鏡(走査型電気化学・近接場光学・原子力間顕微鏡) など
(3) バイオ・医療センシング
簡便な検査・迅速な判断をキーワードに、医療現場で用いる各種センシングデバイスも各種開発している。医学部や国の研究所、企業との共同研究、ニューラルネットワーク技術の組み合わせ、など、融合型研究が数多い。バイオセンシングと言えるロボット味覚センサーについてはデバイス化も進み、弊社の味覚事業へと至っている。
<センサー事例>
・血液の尿分析用イオンセンサー
・救急医療用の多成分同時測定マイクロチップ(Na+、K+、血糖、乳酸、pH)
・免疫測定プローブ(各種抗原)
・味覚センサー、 など

